-
里帰り出来ない、息子へ2010.01.14 Thursday
-
みなさま、明けましておめでとうございます。
2010年もよろしくお願い申し上げます。
私は忙しい年末を終え、家族や仲間と新しい年を迎えることができる喜びを噛み締めつつ、穏やかに年始を過ごしました。しかし一つ、寂しさと心配の種が…。次男の千輝です。アニメ制作で忙しくて帰れない、とのこと。もちろん、お正月を返上するほど仕事に恵まれているのは、このご時勢、とてもありがたいことだと思います。しかし、息子の帰りを待ちわびる親心は、いくつになっても変わらないものです。
昔、まだ彼がアニメの世界に入った頃やはり彼を思い、彼への思いを何かに表現したくて「誕生日いつ帰るの?」というテーマで出品したテーブルコーディネートで、賞をいただいたことを思い出します。あれは、テーブルコーディネートの勉強をはじめて1ヶ月目だったでしょうか。ちょうど大きな大会があったので、東京でアニメの制作会社「スタジオピエロ」で監督をしている次男への思いを込めて作った、テーブルコーディネートを出品したのです。そして、その製作意図を書くレポートも
「いつでもがおかえり、いつでもが誕生日」
そんな内容で写真に添える文章を作りました。後日、この賞を選んで下さった先生にお会いできたので、話を聞いてみると「テーブルコーディネートを見る前に、まず文章に心打たれました」と言っていただけたのが、とても印象的でした。
それから約10年。彼の作る「NARUTO」はフランスやイギリスなど、海外でも放送され、ファンを増やしていっているようです。
世界に通用する作品づくりをしている彼にエールを送りながらも、帰ってくると私が冗談で、
「大阪に帰っておうどん屋でもやらない?兄弟3人で食べもんや!!俗に言う三本(・・)の(・)矢(・)!!強い組織が出来るよ」
なんて言うと、彼が
「はぁ?僕がうどん屋?やれると思う?」
と返し、笑い合うのがあいさつ代わりのようになっています。
帰って来られないのにはそれなり理由があるので、寂しいですが、母親としては祈って待つしかありません。
こんなとき、室生犀星の詞がいつも頭に浮かびます。
「ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや」
この詞を思い出すたびに、食べることに困ろうが、乞食になろうが、ふるさとは帰るところではないですよ…という内容が胸につきささり、辛く悲しく残ります。育て終わった息子に対してもう祈るしかないという、良い親子関係が、永遠なることを。
今は、年に一度酒盛りするのがやっとで、普段の生活では、東京で忙しく働く彼を、遠い大阪の空の下、その健康と活躍を心から祈るしかありません。
皆様、アニメ「NARUTO」を見ていただければ、とても幸いでございます。
そんな母のページで、新年は始めさせて頂きました。
今年も、皆様にとって穏やかで幸せな年になりますよう、お祈り申し上げます。
次男の帰阪を願い、つくったテーブルコーディネート
入賞作「誕生日、いつ帰るの?」より
むかし・むかしの3兄弟
長男・千人(麺料理ひら川)の昨年のヒット作品「トマト鍋」
長い時間かかってとるスープが、トマトやお野菜を美味しく!
三男・千麿(ベストサーブ)がN.Yスタイルのケータリングをコーディネート
彼の作品は、案件ごとに違う料理を!違うコーディネートを!
-
ご無沙汰しております。
我が家も”だんご3兄弟”只今、次男坊はロンドンで経営学を学んでいます。3男坊は、ご主人に紹介していただいた陶芸になかなか行けていないのですが・・現在、京都まで仕事に行っております。
ロンドンからは、年に1度も帰ってこれません。親心は、いくつになっても変わらないですよね〜・・・・
また、みんな元気だからこそ彼らも好きなことができるんだといつも肝に命じております。 これからもど〜ぞご活躍ください☆| おばちゃん | 2010/02/10 4:21 PM |
- この記事のトラックバックURL
- トラックバック機能は終了しました。
- トラックバック