島田先生がうちのお店に紹介して下さったのが、私の本「ナニワ女の商いの道〜商売なめたらあかんで〜」(講談社刊)で、
人は「猫に育てるのではなく犬に育てなくてはいけない」
と書いたTちゃんです。Tちゃんは島田先生の教え子の代表的な生徒さんでした。
彼女が店に来たことによって、私の経営者人生も大きく変わったといっても過言ではありません。Tちゃんのパイプにより、日奈ちゃん、靖ちゃんという2人が店に勤めることとなり、今ではうちの中心人物として残っています。(20年勤続)
彼女達が、私にとって本当にありがたかったのは、みんな食に関しての「プロ」を目指していたからです。入社時には大根のかつらむきもできない、魚の煮付けもできないような日奈ちゃんもいれば(心は天使ですが・・・笑)、パティシエとして最高の腕を持っている靖ちゃんまで、食べものの道で生きていくというという方向性は、全員が一致していました。これは、島田先生が教え育てた調理師学校の生徒の素晴らしいところで、経営する側として、とても育てやすいところです。
今年は「食べもんや」を目指していたのに、次の年は「コンピュータ関係」に行きたい…などと、コロコロ目指すものが変わる人が多い中、ちゃんと「職業は食関係」と方向づけができている人が来て、さらにそのパイプで、ちゃんとした方向性を持った人が一人、また一人……と来る。多い時は4人ぐらい日調出身者がいて、店を盛り上げる力となってくれました。
それから長い間島田先生のお顔を拝見する事がなかったのですが4〜5年前、二十年の月日を経て、再びご一緒する機会に恵まれました。なんと頓珍館で「島田先生を囲む会」を度々開いてくださることになったのです。長い間お会いできなかったので、本当に嬉しく、胸がいっぱいになったのはいうまでもありません。
島田先生は「関学食文化研究会」の名誉会長として、いろいろな食事会を開かれていて、なんと私に「あんた、関学食文化の会に入りなさい」と仰いました。梅花学園卒業の私が「関学食文化研究会」に入れていただけるなんて!
役員の方々も温かく迎え入れてくださりました。そしてこの会に参加してからというもの、自分一人では分かりえない情報が入って来たり、美味しい店で会があったりして、本当に勉強になっています!
大変なこの時代「いろんなことを勉強していかなくてはいけない」と心を引き締めている今、頓珍館の創業当時の出会いが20年の月日を経て、再び繋がっていく幸せ。感謝の気持ちでいっぱいでした。
人生は、人様との出会いで本当に大きく広がっていくのだな、と改めて感じることができました。
後記
上記の文章は先生にお礼の気持ちを込めて、ある日の午前4:00頃書きおいたものでした。
その日・・・この時間・・・島田先生がお亡くなりになっておられました。
次の日ご連絡を頂き訃報を知りました。
お別れの不思議を感じ・・・偶然とはいえ私に起こる多くの不思議に・・・!
余りのことにしばらく言葉になりませんでした。
先生の事を想い感謝を述べているその時、その時間に・・・。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
もっともっとお料理や食のお話をお聞きすればよかったと深く心に残りました。

頓珍館の奥座敷で先生を囲む会が・・・
左現会長、英國屋の松本社長、中央が島田先生
先生のHappy Birthday!!(90歳?)も頓珍館で。
左、こなかの歌川社長、中央、河内ワインの金銅社長、島田先生の微笑がステキ!

関学食文化研究会の一泊旅行。
伊勢の旅、美しい伊勢湾の夕日に感動!
小学校の修学旅行以来50年以上の月日が流れていました。

先生の「偲ぶ会」が頓珍館、奥座敷にて・・・
満中陰というお別れ会がしめやかに、そして板前もしっかりお料理をさせて頂けました。
合掌