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・・・・・・方々を偲んで
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    2008年も早いものでもうすぐ終わり…。
    『葉菜麺』オープンという新しい業態への挑戦も無事果たし、本当に時間が飛ぶように過ぎて行きました。
    忙しい日々の中、数多くの素晴らしい出会いに心満たされました。私たちの作るお料理を一回でも「美味しい!」と食べてくださった方。その笑顔にどれだけ幸せをいただいたことでしょう。
    皆さま本当にありがとうございました。
    しかし、同時に悲しい別れもありました。今回はその方の思い出をたどり、できるだけ心を落ち着け、書こうと思います。私の中ではなかなかまだ気持ちの整理がついていない状態なのですが…。
     まずは、昨年の12月20日に亡くなられた、映画監督の田中徳三さん。私がその訃報を知ったのは、今年の初めでした。田中徳三さんといえば私たちの世代にとっては、その題名を聞いただけで胸が熱くなる名画を数多く撮られた、歴史に残る名監督です。
     市川雷蔵主演の「眠狂四郎」シリーズ、勝新太郎主演の「悪名」シリーズ、「座頭市」シリーズ…。俳優のキャラクターをストーリーに折り込む天才で、スクリーンから、とろりと滴り落ちそうなほどの色気と人情を出す、まさに「天才」でした。
     私は、もちろん田中監督の映画のファンでもありましたが、実際に芝居の稽古をつけていただいた役者の一人でもあるのです。
     何度かこのブログでも書かせていただきましたが、私の芝居好きが高じ、異業種交流会の仲間、ナニワ文化人劇と称して、作家の方々との素人芝居に随分参加させて頂きました。
     その中でも、「蕎麦屋元助人情話・旗と二八そば」は忘れられない作品です。原作は、直木賞作家、難波利三さん。その演出が田中徳三さんという、まさに夢のような方々が集結しました。しかも、収益は阪神大震災の孤児救済基金に寄付するということで、田中監督も、ボランティアで参加されたと思います。
    私は、程一彦さん演じる「平助」の妻の役をいただきました。しかも、芝居の全てを決める、幕が上がって一発目の台詞
    「いやあ、あんた、帰ってたん」
    そして、芝居のラストを締める台詞
    「あんたには、その姿が一番似合う…」
    を言わなくてはいけなかったのです。
    物語の筋書きを申しますと、天保8年の大阪、腐敗きわまる政治に、民たちの生活は苦しくなるばかり…。そこで、反乱を起こしたのが大塩平八郎。そう、世に言う大塩平八郎の乱のことです。
    その混乱のさなかに、二八蕎麦屋の元助は、平八郎の軍旗を拾うのですが、褒美がもらえると周囲にそそのかされて、奉行所に持ち込みます。それがきっかけで、元助は武士になるのですが、美味しい蕎麦を作るのが日課だった元助が、武士になり、生き死にを分けるような戦いに飛び込むことになってしまうのです。
    それを妻(私)は、どんな気持ちで待っていたか。私が監督から、お芝居を通じて教えて頂いたのは、役としてだけでなく、一人の女性の人生そのものでした。
    監督は、私が素人だからといって容赦はしません。同じ台詞を100回、200回と繰り返し言わされたこともあります。
    縫い物をしながら台詞を言う場面で、
    「よし子はん、喋りながら、その速さで着物が縫えるか?」
    という指摘を受けた時は、鳥肌が立ちました。監督は、語気は強くないのですが、目は笑っていません。ふんわりとした口調の中に、重みを感じます。シン、とした中に、「田中徳三」の独特なオーラが漂い、その場にいる事を、誇りに感じることができる現場でした。
    「あんたにはその姿が一番似合う」
    戦いから帰ってきて、自分の間違いに気付き、もう一度蕎麦を売りに出る夫の後から去ってゆく彼に向かって、私が言う最後の台詞。これは、私の人生の理想でもあります。
    「あんたにはその姿が一番似合う」と言っていただける事を見つけられる人というのは、本当に幸せだと思うのです。
    田中監督なら、きっと、葉菜麺のビラを、トマトのかぶりものをしながら配る私を見て、
    「あんたはその姿が一番似合うで、現場に立って頑張る姿が一番似合うで。よし子はん」
    と言ってくださるのではないかしら…、と思っています。そして、10年後も、同じことが笑顔でできていれば、人生二重丸だと思うのです。
     
     突然の訃報に驚いたのが、10月10日に亡くなった全農食品の元専務、橋本清彰さんです。胃がんで急逝されたのですが、本当にあまりにも突然で、今でも信じられません。
     橋本さんは、シーホースのOPENとともに通い続けて下さった大のお得意さまで、どんなに可愛がっていただいたことか…! かなりの毒舌家で、
    「お前はどこまでアホやねん」
    が口癖で、私が
    「放っといてください!」
    と返すのがお決まりでした。物知りの橋本さんは、知恵袋のような方で、分からないことがあったらなんでもとにかく質問したものです。すると、橋本さんは例の
    「お前はどこまでアホやねん」
    を皮切りに、驚くほど丁寧に細かく、正しい答えをキチンと返してくださいました。私は、
    そんな橋本さんを、「何を聞いても答えが出てくる」ということで、
    なんぼ噛んでも同じ顔が出てくるお多福飴をもじり、「何ぼかんでもおたやん」という懐かしい名前を親しみを込めて彼のあだ名にしました。
    返事はいつもと同じ、
    「俺がおたやんか、俺がお多福か、ほんまにお前はあほやのう」と。
    食について徹底的に真摯な態度とこだわりを貫き、日本を、全世界を行脚して日本の食事情を調べていた橋本さん。企業家としても、素晴らしい功績を挙げた、まさに、これからの揺れ動く食品業界を正しい道に引っ張っていける人でした。なのに、今回の訃報。日本の“食”にとって、大きな打撃といえるでしょう。
    まだまだ、ご活躍する姿を見たかった。
    楽しい会話がしかった。
    多くのことをまだまだ教えて欲しかった…。
    残念でなりません。

     そして、最後に。「酒の楽市」の会長、前田鐵雄さんが1月10日60歳という若さでこの世を去りました。この前田さんと私、そして株式会社音羽の代表取締役、田舞喜八郎さんの3人は「池田の三バカトリオ」として男と女を超えた、なんでも言い合える、まさにJC以来の大親友でした。その心の友が、突然目の前から姿を消すというショックに打ちのめされ、しばらくなにも喉に通らなかったほどです。
    今でも、彼の事は気持ちの整理がつかず、もう少し落ち着かないと、彼を書けそうにありません…。

    今年、私と同じように、大切な方を亡くされた方も多いと思います。
    私も、書き記せないほどの思いを胸にしまい、気を取り直して前に進みたいと思っています。
    2009年は、できるだけ悲しい別れがありませんように。
    たくさんの素晴らしい出会いに恵まれますように。
    今年も、このよしこ語録をお読み頂いたお客様に心より感謝申し上げます。
    どうぞ、良いお年をお迎え下さいませ。
    そして、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


    ◆年末年始のご案内◆

    ヨドバシカメラ梅田・コムサストア7Fの「葉菜麺」は無休で営業致しております。
    麺料理ひら川は、31日まで。年始は4日から。
    頓珍館・シーホースは30日まで。年始は4日から。






    ボランティアで舞台の演出をなさった一回こっきり!!
    に、私は参加させて頂くことが出来ました。
    「とにかくすごい男はいるもんだ」と大変失礼ながら、
    目を見て、
    立ち居振る舞いを見て、
    思っていました。
    あの稽古の数ヶ月間の恋人に会えるかのような喜びは、
    今も感動の一言につきます。
    この写真も私には一生の宝もの。
    向かって中央が田中氏、左が私!?


    橋本清彰氏小さな会社だった全農食品を4倍も5倍もの売上にした方・・・だとか。
    多くの事を学ばせて頂いた素晴らしいお客様でした。
    商人冥利に尽きる思い出の数々は、
    ゆっくり・・・
    じっくり・・・
    時を経て心にしみることと。
    橋本氏を大阪での「偲ぶ会」が、弊社麺料理ひら川4Fにて・・・



    池田市の三バカトリオ・・・!!と、どなたがおつけになったのか・・・
    自分達もすっかりその気になって。
    年商400億の社長になっても「てっちゃーーん」
    と呼び、無二の親友と呼べた大切な人でした。
    まだ、小さな楽市の時代によく“商い”とは・・・を語り明かした
    JC時代が懐かしく・・・
    すぐそばで
    「今何をしているか・・・」
    「今何を苦しんでいるのか・・・」
    を私に見せてくれた親友にカンパイ!!
    頑張った団塊の世代の宝が、また一つ消えました。
    posted by: shobentango | - | 00:21 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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