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琳派の美に魅せられて
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    緒方光琳と言えば、江戸中期の高名なる絵師として、みなさんもご存知と思います。
    その卓抜した大胆で華麗な画風は、やがて酒井抱一などに引きつがれて、後に光琳派(略して琳派)と呼ばれる一派を成すに至りました。その琳派三人展(俵屋宗達、緒方光琳、酒井抱一)を京都国立博物館平成知新館で観てきました。
    館内はたいへんな人の波で光琳が傾倒した宗達の大作『風神雷神図屏風』の前などは身動きも取れない状態でした。宗達が17世紀から始まり、その100年後に光琳、そのまた100年後に、抱一と受け継がれたのです。
    どんなに時間が経過しようと、人の心をとらえ続ける芸術の偉大さを思いました。本物と真正面で向き合った時に、何か背筋がぴんと立ってくるような緊張感。物言わぬ芸術品が訴えてくる無言の饒舌。これはやはり画集では味わえない感動だろうと思います。よく音楽家が一流のシンフォニーをひとり静かにCDで聴くのもいいけれど、たまにはコンサート会場で生の演奏を聴いて欲しい、と言われるのも分かる気がします。

    ところで、光琳の弟に乾山という陶芸家がいて、多くの先品を残しています。今回その作品も展示されていたのですが、それらを目にした時、なぜか一つ一つに懐かしい思いがありました。前に出逢ったことがあるような気がするけど、どこでだったかしら・・・と思いをめぐらしていると、思い当たりました。
    京料理の器によく用いられていたのです。
    もちろん乾山本人の作品ではありません。乾山流の伝統が脈々と受け継がれていて、今も我々庶民に、京料理の味とともに乾山芸術の美を楽しませてくれていたのです。
    乾山は京の人。自分の焼物のコピーが、京の町のいたるところで、京料理を引き立ててくれている。彼にとってこんなうれしいことはないでしょう。お店(頓珍館)で話していると、みっちゃん(頓珍館の板前)が「あ、それ僕も持ってる」と言うではないですか。
    「え、みっちゃん持ってるの?」
    「はい。乾山でしょう」
    「あんた、乾山知ってるの?」
    「はい」
    「乾山っていいよね」
    「僕の若い時写真集の3000円は高かったですが・・・買ってました」
    意外でした。彼には申し訳ないけれど、私は全く知らない彼の料理に対する情熱を見たようで、うれしくもあったのです。
    ここは京ではないけれど大阪の池田で出す料理の器にも芸術に対する彼の目利きがあれば、きっとそれなりの美が加わってくるはずですから。


    『美し 乾山 四季彩菜』より










    posted by: shobentango | - | 23:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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